- 制御方法について
油圧サーボ制御とは？種類やメリットについてご説明！
油圧サーボ制御とは
大きな力が必要になる機械の運動を高速で制御しようとする場合、電気サーボ系や空気圧サーボ系では、お客様が要求されている応答性にお応えできない場合が多くございます。そういった場合は、現状油圧サーボや電気油圧サーボを使用することが多くなっています。これらは、応答性だけでなく制御可能な力・パワーの容量も大きいという特徴もあります。油圧系サーボの応答性が良いことの主な理由は、トルク・慣性比が油圧モーターの場合非常に大きいことです。
油圧サーボの制御方法の種類について
一般的な油圧サーボは、油圧アクチュエータの速度の制御方式によって2種類に分類されます。
１つ目は、弁制御方式で一定圧力源と油圧アクチュエータの間の配管の途中に制御弁(一種の可変の絞り)を設け弁の絞りを操作することにより弁通過流量(油圧アクチュエー タへの流入流量)を調整して油圧アクチュエータの速度を制御する方式です。
2つ目は、ポンプ制御方式で、一定回転速度で回転している可変容量形ポンプの吐出流量を変えることにより油圧アクチュエータへの流入流量を制御する方式のものです。
応答性という観点においては、制御弁方式の方が優れております。
油圧サーボ制御のメリット
油圧サーボ制御のメリットは下記の通りです。
- 動力密度が非常に高く、伝達効率ならびに応答性に優れている
- 少ない電力で油圧弁を駆動でき、コンピュータと接続をすることで大出力・高精度に制御が可能
上記の理由から、油圧サーボ制御は航空機・船舶・大型建設機械などに使用されています。他にも近年では、航空宇宙の分野でも油圧制御が採用されており注目されています。
さらに、油圧システムを高圧化することでシステムの小型化が可能となり、開発が進められています。ところが、高圧化によって作動油の上昇や油漏れの問題も同時に発生するため、駆動要素部の新材料開発や加工技術の向上が求められています。
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